ダブルアーツ 打ち切り最終話感想


打ち切りについての考察はこちらをどうぞ。↓
ダブルアーツが打ち切られそうなんですけど。 - colorless無色の日記


上のリンクは21話時点で書いたものですが、
結局、今同じ題材で書いても上のリンクと同じような結論にはなってしまうと思います。


てことで、こちらに書くのは最終話の感想をメインに。


最終話、良かったと思います。個人的には。
今までの流れとかぶった切った気がしないでもないラブコメでしたが。


批判もいろいろあるとは思います。
流れを切ったとか、今更の視点変更とか、伏線回収がロクになされなかったとか、
最終話で謎を残しまくる投げまくりなエンドとか。


それでも、個人的には良かったとは思います。


まず、エルーとキリの会話。
話題はキリのがんばれる理由。
キリは言います。自分には「生まれてきた理由」ができたから頑張れる、と。
これで終わってくれるのもそれはそれで良かったと思います。
元々、才能を持て余してて、惰性的に生きてた。それに突然生きる目的ができた。
そして、女の子の思いに気付かないけど、それでもカッコイイ主人公。
絶妙によく見る感じだとは思いますし。


そして、今までの話は全てエルーの書いた物語ということが語られ、
だからこそ、全て今までのキャラ像はエルーの感じたものだったんですね。
そして、エルーは未だにキリとはどうにもなってないようです。
「結局、君はこの今に至るまでそれには気付かなかったワケだけど・・・」
切ないようで、何か納得してる様子。かすかに楽しそう。


「な〜〜〜〜んて!全部うそっぱちなんだけどさ〜〜〜〜」
でも違いました。
キリは気づいてました。頭脳明晰で、しかも才気にあふれるけど、無駄に鈍感とかいうキャラではありませんでした。
もちろん、自分から言うことはしませんけども。


少年漫画の主人公的に「世界のため」「みんなのため」と頑張る主人公も、もちろんいいですけど、
好きな女の子を守るため、願いをかなえるため、そういうのも、アリですよね。


ていうか、これを知ってから様々なシーンを読み返すと一味違った面白さが得られそうです。
実はエルーと一緒にダンスをするシーンもちょっとドキドキだったのかも知れませんし、
大体、一緒に寝てますし、エルーがお風呂に入るシーンもありましたし。


それを全く表に出さなかったのも、(もしくはエルーが鈍感過ぎて気づいてなかっただけかもしれないけど)
キリが才気あふれる頭脳明晰な少年だったからなのでしょうかね。


本当にあらゆる意味で頭のいい少年、とはこういうものかもしれないなぁ、とか思いました。
自分に対する好意を理解し、苦しい旅についていく理由も用意し、
自分の弱いところとなる感情は全く見せず、ただ一緒に歩くことだけを望む。


まあでも、マンガとしてはやっぱりラブコメ要素というか、
キリのエルーが好きでドキドキしている描写とかもうまく出していった方が
人気自体はでたんじゃないかなぁ、とは思います。


それでは、この辺で。
古味先生の次回作に期待しております。