スパイラル・アライヴ 最終巻(5巻)感想。

螺旋を描いた物語もこれで終わり、なのです。



スパイラルの最終巻はどうにもこうにも分からない点
(なぜ歩は清隆に勝てたのか。)があった気はしますが、今となっては
あれはあれでよかったなぁ、と思えます。
「裏切られても受けた恩を忘れない」というのも、「義」と「人情」の日本人ならありでしょ?
だからこそ、ひよのに裏切られても、歩は勝つことができたんです、ってことで。
まあ、スパイラルが「義」と「人情」の物語ではないとは思いますが。


それに比べて、随分アライヴの方はすんなりと終わったように思います。
こーすけ君があきらめない理由も、やはり全てが「鳴海清隆」の予想通りだったということも。


まあ、何といっても沢村史郎が当て馬チックだったのは何とも言えませんが。
せっかくの番外編で登場しただけのマトモな男キャラだったのに。
鳴海清隆を追っていると、いつか破滅する。これを表したというのは分かりますけど。


雨苗雪音とこーすけ君の戦いと会話は相変わらずこの作者らしいお見事な展開でした。
「せめて、後の人に意味を残す死に方を。」
これは、スパイラルの15巻で歩がとった方法と同じですし。


こーすけ君がこんなにしっかりしているのなら、スパイラル本編で
火澄編とかに絡んできても面白かっただろうに、と、思います。


ま、そんなとこで、スパイラル・アライヴの最終巻。
話として綺麗に本編につながり、また、本編の各サブキャラをよく動いた
良質な番外編だったと思います。

スパイラル・アライヴ 5 (ガンガンコミックス)

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